2025/09/16 (更新日:2025/09/16)
ブラック・スワン 上巻 不確実性とリスクの本質
- 不確実な出来事は起こる!それは、人間の知識や予測を超えてくる!
だから、予測すべきではない。
ブラック・スワン 上巻 不確実性とリスクの本質
著者:ナシーム・ニコラス・タレブ (著), 望月 衛 (翻訳)
出版:2009年6月
長さ:312ページ
出版社:ダイヤモンド社
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- こんにちは。さこまです。2024年1月1日から1日1冊のマーケティング書評ブログを始めました。マーケティング歴14年です。ホームページ制作会社を経営してます。
ブログの毎日更新で3ヶ月目に月100万売上、6ヶ月目に1000万円を超えました。
Amazonランキング100位以内のマーケティング本を参考に記事を読んだあなたが実践できて、豊かになる方法を伝えます。
白鳥といえば、色は白です。しかし、オーストラリアに黒い白鳥が発見されました。
この教訓から得られることは、人間の観察や経験から学べることは限られており、知識はもろいということです。
何百万羽の観察がたった1羽でくつがえされたという現実です。
本書のブラック・スワンとは3つの状態を指します。
- ①異常であること(過去の事例からも起こりえないこと)
②とても大きな衝撃であること
③それが起こってから適当な説明をでっちあげて筋道をつけること
911、311、コロナショック、戦争など、我々にはまったく予期していなかった大きな出来事が急に起こります。
それが起こってからは、予測できることだったとか、その出来事に説明を付けるけれど、実際のところ、それが正しいとは限らないのです。
というより、出来事が起こるとそれに説明をつけたがるのです。それは、マーケティングでも予測を超えて爆発的に売れたとき、それも同じく顧客層や理由を聞いて納得します。
このようなブラック・スワンは、人間のランダム性と問題についての不確実性を提起する本です。
【このような方におすすめ】
・予測不能な事態への備え方を考えたい方
・これまでの常識や固定観念を疑いたい方
・未来の不確実性を理解し、リスクを管理したい方
・データや過去の事例に頼りすぎることに危機感を持っている方
・イノベーションやマーケットの破壊的変化について学びたい方
・物事を後付けで説明してしまう癖から抜け出したい方
このような方々は、本書をお手にとってみられると、気づきや学びがえられます。
著者は、マサチューセッツ大学アマースト校で学長選任教授として不確実性科学を研究されてます。
本書を読むと、同じことをしているのに、なぜか大成功する人とそうでない人がいること、その原因をいくら探っても答えにたどり着けないかの理由がわかります。
本書から学んだこと
・秘密のレシピが誰も予想のつかない意外な食材からなっている。そうでなければ、秘密にする意味もないし、すぐに研究されて公開されてしまう。予想されているものと逆相関すること。
・黒い白鳥は、予測ができない。だから、それを予測しようとせず、順応してしまった方がよい。
・人間の欠落は、知っている事ばかり集中して学ぼうとすること。細かいことに目がいき、全体像がみえていない。人が学ばないということは、自然と学ぶことはできない。
メタ法則、人は事実を学んで法則を学ばない。
名言
- 「黒い白鳥の理論では、わかっていることよりわからないことのほうがずっと大事だ。黒い白鳥は、予期されていないからこそ起こるし、だからこそ大変なのだ。 P6
評価
- おすすめ・・・★★★★★(不確実性と予測不可能である現実が学べます)
読みやすさ・・★★★★☆(文字数多い)
学び・・・・・★★★★★(世の中の法則や重要なことが学べます)
「なぜか、経済の大ショックが起こった」「SNSで大炎上してブランドイメージが下がった」「ライバルの新商品で一夜にして市場価値を失った」「無名インフルエンサーの商品紹介で爆発的に売れた」
マーケティングや経営では、ブラックスワンが起こります。それに理由をつけたり、再現性を求めてもできない場合があります。
そこに本書の答えが「そもそも予測しない」というのは素晴らしいです。
さいごに
哲学としても、経済としても、ニーズを産み出すという観点から本書の一読をおすすめします。
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