2025/09/11 (更新日:2025/09/10)
コア・コンピタンス経営 大競争時代を勝ち抜く戦略
- 未来の市場を創造する中核となる強み(コアコンピタンス)
コア・コンピタンス経営 大競争時代を勝ち抜く戦略
著者:ゲイリー ハメル (著), Gary Hamel (著), C.K. プラハラード (著), C.K. Prahalad (著), 一條 和生 (翻訳)
出版:1995年3月
長さ:379ページ
出版社:日本経済新聞出版
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- こんにちは。さこまです。2024年1月1日から1日1冊のマーケティング書評ブログを始めました。マーケティング歴14年です。ホームページ制作会社を経営してます。
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Amazonランキング100位以内のマーケティング本を参考に記事を読んだあなたが実践できて、豊かになる方法を伝えます。
本書は、未来の市場を創造して、既存の競争市場から抜きんでた成果を産み出すための本です。
本書でコアコンピタンスをこのように定義してます。
コアコンピタンス(顧客に対して、他社にはまねのできない自社ならではの価値を提供する、企業の中核的な力) P11
コアとは、核、中核のこと。コンピタンスとは、能力、力量のこと。「コアコンピタンス」を直訳すると「中核となる能力」となり、これが日本語で「コア能力」と表現されることもあります。
本書のコアコンピタンスでは、既存の市場にだけ目を向けるのではなく、コアコンピタンスで企業が長期的に競争優位を築くために、「未来の市場」を創造性によって占有することにもふれられています。
著者のミシガン大学ロス・ビジネススクール教授のプラハラード(C.K. Prahalad)とロンドン・ビジネス・スクール教授のハメル(Gary Hamel)は、1990年の論文「The Core Competence of the Corporation」でコアコンピタンスを提唱しました。
【このような方におすすめ】
・自社の本当の強みを見つけたい方
・一つの技術や能力を磨き上げ、競争力を高めたい方
・企業の本当の強みとは何か、その概念を深く理解したい方
・既存の市場にとどまらず、未来の市場で勝負したい方
・まだ誰も気づいていない新たなマーケットを開拓したい方
・長期的な視点で、会社の未来を築くための戦略を学びたい方
このような方々は、本書をお手にとってみられると、気づきや学びがえられます。
本書を読むと、コアコンピタンスの意味を知って、企業の本当の強みをみつけようと意欲がわきます。
本書から学んだこと
コアコンピタンスとは、企業が持続的な競争優位を築くための、他社には真似できない中核的な強みを指します。
その特徴は、3つの要件を満たすことにあります。
①顧客に利益をもたらす能力
その強みが、最終的に顧客にとって価値ある製品やサービスにつながること。
②模倣されにくい能力
競合他社が容易に真似できない、独自の技術やノウハウ、組織力であること。
③多様な製品や市場に応用できる能力
特定の事業に限定されず、さまざまな分野に展開できる汎用性があること。
これらの要件を満たす「中核となる強み」こそが、企業が新しい市場を切り開くための源泉となります。
・コアコンピタンスは、競争社会で追従者を置き去りにして、競争ルートの決定者として何十年にもわたり成功を繰り返す能力を秘めてます。
・「急がずに市場に様子をみよう」と言っていた経営幹部が多かった1980年台の会社は1990年には、ほぼいなくなりました。
・他社には追いつくことは必要ではあるけれど、それでは後追い会社で終わります。業界ナンバーワンの賞をもらう会社品質が優れていたり、単に優位性があるからではないからです。
基本戦略の見直し、産業の境界の再検討、10年後の顧客ニーズの予測、これらをもって、取り組まなくては明日の新たな市場リーダーは生まれないです。
・戦略やマーケティングは、既存の市場に向けての方法論が書かれています。これからは、今日の市場と未来の市場を創造する会社であらねばならないのです。
・とある大企業の役員20名のうち、18人がマーケッターあがりで海外のビジネス経験がなく、この会社以外に経験したことがなかったのです。多様性という観点から、同じ人が20名も集まると、危険なルートに行ったときに誰も気づくことがありません。
評価
- おすすめ・・・★★★★☆(経営10~15年以上の中級者以上に)
読みやすさ・・★★★★☆(文章量が多く、専門用語も出る)
学び・・・・・★★★★☆(コアコンピタンスは経営するうえで必須)
目の前の既存市場で成功していることが本書を深く理解する条件となっているように思います。
マーケティングや戦略は既存の市場向けで、さらなる未来の市場を取りに行くためにコアコンピタンスを活用します。
既存の市場で成功しており、コアコンピタンスを持っているから、その磨き上げや他の市場や顧客に活用することができます。
内容もかなり難しい方だと思うので、中級者向けです。
しかし、コアコンピタンス(コア能力)の理解は早めにしておいた方が、今後の経営が安定しやすいと思います。
さいごに
必読の一冊だけれど、レベル高い。
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