2025/07/10 (更新日:2025/07/10)
百年続く企業の条件 老舗は変化を恐れない
百年続く企業の条件 老舗は変化を恐れない
著者:帝国データバンク 史料館・産業調査部 編
出版:2009年9月
長さ:243ページ
出版社:朝日新聞出版
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- こんにちは。さこまです。2024年1月1日から1日1冊のマーケティング書評ブログを始めました。マーケティング歴14年です。ホームページ制作会社を経営してます。
ブログの毎日更新で3ヶ月目に月100万売上、6ヶ月目に1000万円を超えました。
Amazonランキング100位以内のマーケティング本を参考に記事を読んだあなたが実践できて、豊かになる方法を伝えます。
本書は、百年つづく企業がどのような変化を遂げて、経営をしてきたのかを帝国データバンクの統計データをもとに解説した本です。
百年以上も経営が続いている老舗企業には、「何も変えずに昔のまま続けている」といったイメージを抱くかもしれません。たとえば、古くからの取引先がいて、何百年も同じ技術や商品を守ってきたといったそんな印象です。
しかし、実際はまったく違いました。老舗と呼ばれる企業ほど、変化を恐れず、革新を続けています。まるで今年起業したばかりの青年のように、強いベンチャー精神を持ち続けているのです。
百年以上となれば、不況だけでなく、災害や戦争、制度の大転換、ライフスタイルや価値観の激変など、数えきれないほどの荒波をくぐり抜けてきたことになります。
そうした時代の変化に対して、老舗企業はただ耐えるだけでなく、伝統を守る一方で柔軟に変化を取り入れてきました。
新たな挑戦を恐れず、環境の変化をむしろ成長の糧としてきたのです。百年企業(老舗)とは、百年以上の困難を乗り越えた「変わり続けられる企業」のことなのです。
本書では、統計データがあるので、かなり具体的に解説されてます。
【このような方におすすめ】
・伝統と革新のバランスに悩んでいる方
・事業を百年単位で育てたいと考える方
・企業の持続的に関心を集めたい方
・老舗企業の経営に学びたい方
・二代目、三代目で事業承継に関わる方
・変化を恐れず挑戦したいと願うすべての方
このような方々は、本書をお手にとってみられると、気づきや学びがえられます。
本書を読むと、老舗の考え方を学ぶことで、成長するだけでなく、生き残り方がわかります。また、歴史のある会社の奥深さを感じられます。
本書から学んだこと
老舗に関するアンケートを1912年(明治45年)から設立された4000社の企業に送付し、814社が回答された結果が掲載されてます。
・老舗企業にが大事にしていることを漢字一文字で表すと
・老舗の強みと弱みはなにか
・今後も生き残るために必要なこと
・家訓、社是、社訓の分析 など
・すべての老舗が第二次世界大戦を経験されてます。それは、後継者の戦死、原料不足、店舗や機材の破壊、商品の規制などによる売上減少や損害。
・「成長するための戦略」とは別に「生き延びるための戦略」が別にある。戦争、災害、商品や人材の問題などの苦境を乗り越えるために、新しいことを取り入れ変化している。
・製造方法は、継承者にのみ口伝による一子相伝。
評価
- おすすめ・・・★★★★☆(帝国データバンクじゃないと書けない本)
読みやすさ・・★★★★☆
学び・・・・・★★★★☆
各社から集められたデータや内容の分析結果、老舗の商品や経営方法、過去に乗り越えた問題がいずれも勉強になります。
上記の内容では、偏りましたが本書では老舗について各社、詳しく解説もあるのでかなり勉強になります。
「成長する戦略」から「生き残る戦略」にシフトされたい方におすすめの本です。
ひどい不況、会社存続の危機、戦争や疫病などの世界情勢に巻き込まれたときに本書を読むと、解決の糸口がみつかります。
名言
創業何百年という企業に尋ねると、「私達は毎日変化しているから、『老舗』という自覚はありません」 P3 はじめに
老舗の看板を維持する秘訣を聞くと、上原社長は「借用を売ること」だと答える。 P105
「人間が造るのに勝る機械はない」 P133 大七酒造 太田氏
さいごに
このような本を残してくれたことに感謝。素晴らしい本です。
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