2025/05/18 (更新日:2025/05/18)
創業一四〇〇年 世界最古の会社に受け継がれる一六の教え
- 世界最古の会社は、販売を不要にした。
創業一四〇〇年 世界最古の会社に受け継がれる一六の教え
著者:金剛 利隆
出版:2013年11月
長さ:188ページ
出版社:ダイヤモンド社
>>Amazonで購入はコチラ
- こんにちは。さこまです。2024年1月1日から1日1冊のマーケティング書評ブログを始めました。マーケティング歴14年です。ホームページ制作会社を経営してます。
ブログの毎日更新で3ヶ月目に月100万売上、6ヶ月目に1000万円を超えました。
Amazonランキング100位以内のマーケティング本を参考に記事を読んだあなたが実践できて、豊かになる方法を伝えます。
ピータードラッカーの有名なマーケティング名言でこのような言葉があります。
- 「マーケティングの目的は、販売を不要にすることである。」
“The aim of marketing is to make selling superfluous.”
世界最古の会社は、販売を不要にされてます。
本書は、1400年以上の歴史を持ち世界最古の会社である株式会社金剛組相談役、第39世四天王寺正大工職が書かれた本です。
金剛組は、西暦578年に聖徳太子の命で四天王寺を建立するために金剛重光氏が初代となり創業されました。現在は、日本の大阪に拠点を置く建設会社です。
伝統的な社寺建築や修復が中心で、木造建築の技術において世界最高水準を誇ります。
本書の魅力は数多くありますが、その中でも特に心に響くのは、1400年という驚異的な歴史を支えてきた理由がわかることです。
なぜ、これほど長く経営を続けられたのか。「他に任せることのできない1400年間の技術」と「付き合い」です。
これらをすべて支えているのは、育て上げられた人材によって成し遂げられてます。
【このような方におすすめ】
・長寿企業の秘密に興味がある方
・マーケティングの本質を学びたい方
・伝統や文化に敬意を持つ方
・信頼やブランド力の本質を深く理解したい方
・顧客との長期的な関係構築に関心がある方
・時代を超えて愛され続ける仕組みを学びたい方
このような方々は、本書をお手にとってみられると、気づきや学びがえられます。
本書を読むと、マーケティングや経営で本当は何が大切なのかに気づくことができます。手法は手法。すべての運命を動かすのは・・・
本書から学んだこと
- 歴史ある会社を受け継ぐ責任の重さは計り知れません。 P3
世界最古の会社である金剛組は、社寺の建設を1400年つづく高い技術水準で行われてます。
本書では、このようなことが書かれてます。
- ・1400年の伝統を支える人材教育
・高い技術水準は人から成り立つこと
・聖徳太子の命で始まった創業の話
・第三二世大工職の遺言書十六の教え「職家心得之事」
・金剛組の破産を救ったストーリー
・聖徳太子の十七条憲法からなる「幹部十七条憲法」
1400年の宮大工の技術は、人からなるということ。そして、聖徳太子から命を受けたときから変わらない方法を守り続けているということ。効率的な方法があるなかでも、伝統的な方法は変えずに第三二世大工職から受け継がれる十六の教えにしたがった方法を取られてます。
評価
- おすすめ・・・★★★★★(経営者・マーケッターの必読書)
読みやすさ・・★★★★☆(かなり読みやすい)
学び・・・・・★★★★★(教えが多いので実践しやすい)
すんごい本であるため、選書100冊とさせていただきました!!
ほぼ、全ページで線引きまくりました。
まず、本書で書かれている文章の一言一言に重みがあります。
また、教えは「まさに!」と思いますし、破産騒動がきっかけで生まれた「幹部十七条憲法」は心から素晴らしいと思えますので、一読してください。
マーケティングの視点からです。
高い技術があります。宮大工として、1400年間も受け継がれる技術は他に依頼できないほどの卓越した水準となってます。
次に社寺の施主との付き合いです。宮大工と社寺の担当者は、数年、数十年の付き合いですが、会社と社寺は1400年にもおよぶつきあいがあります。打ち合わせは、ときに5年にも、10年にもなるそうです。
そして、これらの技術や会社を支えるのは宮大工です。その人材教育から高い技術力をつくる根本となってます。
ただ、本書のすごさを理解するうえで、「創業三〇〇年の長寿企業はなぜ栄え続けるのか」とセットで読んでください。
老舗が何百年と経営されるのは、コア能力というものがあります。それがわかると、本書のすごさがわかります。
名言
- 後継者は血縁ではなく能力で選ぶ P77
社寺の建築は、一00年、二00年さきも残らなければならない世界です P124
古いものは、一度なくなってしまうと二度と元に戻すことはできない P132
さいごに
金剛組には、ずっと経営してほしいです。心から応援したいと思います。
\この記事をシェアする/