2025/04/29 (更新日:2025/04/29)

アドボカシー・マーケティング 顧客主導の時代に信頼される企業

良書

  • 口コミを誘発するアドボカシーマーケティング!

アドボカシー・マーケティング 顧客主導の時代に信頼される企業 (ウォートン経営戦略シリーズ)
著者:グレン・アーバン (著), スカイライトコンサルティング (読み手), 山岡 隆志 (翻訳)
出版:2006年11月
長さ:272ページ
出版社:英治出版

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  • こんにちは。さこまです。2024年1月1日から1日1冊のマーケティング書評ブログを始めました。マーケティング歴14年です。ホームページ制作会社を経営してます。

    ブログの毎日更新で3ヶ月目に月100万売上、6ヶ月目に1000万円を超えました。
    Amazonランキング100位以内のマーケティング本を参考に記事を読んだあなたが実践できて、豊かになる方法を伝えます。

本書は、顧客の支持や信頼を築いて集客するアドボカシーマーケティングを紹介する本です。

インターネットの登場で企業の一方的なマーケティングが終わり、企業が顧客の利益を最優先に考えることで、長期的な信頼を得て安定的な経営を確立する時代となりました。

アドボカシーマーケティングとは、顧客やファンが自発的にブランドや商品を支持し、その良さを他の人に広めてくれることを促すマーケティング手法です。

つまり、満足した顧客をブランドの「擁護者(ようごしゃ:アドボケイト)」に変え、口コミや紹介を通じて新たな顧客を獲得することを目指すのです。

信頼性が高く、コスト効率の良いマーケティング手法として注目されてます。

アドボカシーとは、日本語訳で「擁護」や「支持」と訳されます。誰かを支えになったり、その価値を広めたり守ったりする行為を指します。

口コミと何が違うのかというと、口コミは顧客が自然発生的に行う評判や感想の共有を指すことで、アドボカシーマーケティングはその口コミを戦略的に促進する点が異なります。

アドボカシーでは、ブランド側が顧客やファンとの関係を深め、意図的に彼らをブランドの支持するように育てることで、より紹介を得る仕組みになっています。

  • 口コミ:自然発生的なもの
    アドボカシー:口コミを戦略的に活用するマーケティング手法

なぜ、アドボカシーマーケティングは効果があるのに、一般的に広く認知されていないかというと、「口コミ」という言葉がすでに広がっているからです。

アドボカシーマーケティングは、口コミを超えた戦略的なアプローチを必要とするため、企業側にも一定の知識やリソースが求められます。そのため、マーケティングの専門用語として用いられてます。

【このような方におすすめ】
・顧客との信頼関係を深めたい方
・口コミで自然に集客したい方
・長期的に支持されるブランドを築きたい方
・一方的な広告に限界を感じている方
・顧客第一主義を実践したい経営者・マーケター
・安定した経営基盤を築きたいと考えている方

このような方々は、本書をお手にとってみられると、気づきや学びがえられます。

著者のグレン・アーバン氏(Glen Urban)は、マサチューセッツ工科大学スローン経営大学院マーケティング教授です。エクスペリオン・システムズ共同創設者兼会長でもあります。

ノースウェスタン大学でマーケティングの博士号を取得し、スローンスクール学部長を歴任。

ポール・D・コンバース賞やオーデル賞、マーケティング・ジャーナル賞など、いくつかの権威ある賞を受賞されてます。

本書を読むと、本当の意味で顧客の信頼を獲得することや、口コミを起こさせる方法がわかります。

本書から学んだこと

アドボカシー・マーケティングは、ユーザーデータやフィードバックを活用してサービスを最適化し、顧客のニーズを深く理解したうえで、応える姿勢で取り組むことによって、顧客満足度を高め、自然な推薦を促す手法です。

また、親身なカスタマーサービスを徹底し、顧客の疑問や不安を納得できるまで丁寧に解消することで、信頼を積み重ね、リピート利用や新たな顧客の紹介へとつなげていきます。

アドボカシーマーケティングの例として、Netflixがあります。

ユーザーの視聴データやフィードバックに基づいて、コンテンツを最適化することで、ユーザーが「このサービスは自分のニーズを理解してくれている」と感じ、自然とNetflixを支持しやすくしているのです。

ここがアドボカシー・マーケティングに該当します。ユーザーが満足することで、自然と友人や家族にも勧めたくなり、結果的にブランドの擁護者としての役割を果たすようになるのです。

また、別の例ではZapposのカスタマーサービスは非常に親身で、顧客が納得いくまで対応することで知られています。

この結果、顧客はZapposを信頼し、何度も利用するようになり、結果的に口コミで新たな顧客を呼び込んでいるのです。

アドボカシー・マーケティングを本質的に解説すると!

  • ・顧客の期待を超える体験を提供する
    ・顧客の声を反映し、価値を進化させ続ける
    ・信頼を築き、自然な推奨を生み出す

まさにインターネット全盛期の現代の土台を築く手法となっているのです。

評価

  • おすすめ・・・★★★★☆(マーケッター中級者以上におすすめ)
    読みやすさ・・★★★☆☆
    学び・・・・・★★★★☆

「信頼を築いて、商品を売る」というブログでも、SNSでもあたりまえになりましたが、その手法はアドボカシー・マーケティングだったのです。

一般の方には難しいかもしれませんが、マーケッターにはおすすめです。

本書を読むと、コトラー推薦の理由もわかります。

名言

  • インターネットは顧客のパワーを急激に増大させた P1

さいごに

今ではあたりまえとなっていても、現状の再認識としても勉強になる本です。

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