2025/03/08 (更新日:2025/03/08)
たんす屋でござる。 呉服問屋3代目の成功哲学
たんす屋でござる。 呉服問屋3代目の成功哲学
著者:中村 健一
出版:2006年4月
長さ:176ページ
出版社:商業界
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- こんにちは。さこまです。2024年1月1日から1日1冊のマーケティング書評ブログを始めました。マーケティング歴14年です。ホームページ制作会社を経営してます。
ブログの毎日更新で3ヶ月目に月100万売上、6ヶ月目に1000万円を超えました。
Amazonランキング100位以内のマーケティング本を参考に記事を読んだあなたが実践できて、豊かになる方法を伝えます。
本書は、衰退市場に指定された呉服業界で「リサイクルきもの」を始めて、一号店を出店してから、わずか2400日で100店舗のチェーン展開に成功した「きもの屋」の本です。
結論からいうと、イノベーションの良書です。試行錯誤のストーリーは、壮絶で学びにもなりますし、とてもおもしろいです!
呉服(きもの市場)は、ピークの2兆円から四分の一にまで縮小し、東京の織物屋は700社から三分の一になりました。
きものの需要が減ったことで時代から取り残されつつある呉服業界で呉服問屋の三代目が起こしたイノベーションでFC店71店舗。直営含め122店舗展開。2001年に第11回ニュービジネス大賞優秀賞受賞。「ガイアの夜明け」などテレビ出演多数。
なぜ、これだけの成功を収めることができたのか?本書を一読されることをおすすめします。
【このような方におすすめ】
・業界の先行きを心配している方
・何かを変えなきゃいけないと思っている方
・革新的な変化を見いだせていない方
・老舗の文化を変えたい方
・イノベやマーケを勉強したい方
このような方々は、本書をお手にとってみられると、気づきや学びがえられます。
著者は、呉服問屋の三代目です。東京山喜株式会社の代表取締役社長です。1979年に慶応大学卒業後に父の経営する東京山喜に入社。1987年に取締役京都支店長就任。1993年に代表取締役社長に就任。
1999年にリサイクルきもの「たんす屋」事業を立ち上げ、2001年に第11回ニュービジネス大賞優秀賞受賞。「ガイアの夜明け」などテレビ出演多数。FC店71店舗。直営含め122店舗展開。
本書を読むと、成功するイノベーションの起こし方がわかります。
本書の内容
「きもの」は、年々衰退の一途をたどってました。著者は、消費者がどう考えているのかを調べるために日本の女性にこのような質問を行いました。
①きものは好きか?
②きものは着たいか?
③この1年きものを買ったか
④この1年きものを着たか
前半の80%がイエス。後半の90%がノー。きものは、好きで着たいけど、買ってないし着ていない。
身近な女性でも着物を普段着のように来ている方もなかなかいないでしょう。
その理由は、きものは値段が高いというイメージがあること。そして、一人で着れないという意見が強く根付いていたのです。
重要なことは、高いから買わなかったのではなく、きものの値段が高いというイメージが定着していることなのです。
著者は、そこに大きなチャンスがあると考えました。そして、試行錯誤を続けた結果。
- ①中国生産で良い着物を安く売る→安いなら一つ買ってみたいを起こす
②数百年の歴史ある業界で1年で古着着物のニッチトップになる
③きもの着付け講座で「着れない」を解決!
ただ、本書では老舗に変化をもたらすことで取締役が入れ替えになったり、取引先の問題など、壮絶なストーリーが展開されました。
評価
- おすすめ・・・★★★★★(老舗が大変化するイノベが革新的すぎる!)
読みやすさ・・★★★★★
学び・・・・・★★★★☆(V字回復する壮絶なストーリーが展開)
本書は、かなり素晴らしいです。
衰退するきもの業界でV字回復するにあたり、イノベーションを起こし、ついてきていた人たちが離れていき、会社だけでなく業界に新しい風を吹かせて、変化をもたらしました。
業界で今までになかったことをやりたい方には、最適な本です。Amazonで評価4件で3.7であることが信じられないほど、素晴らしいイノベーションの本です。
さいごに
1項目2ページで70項目にわたり、方法論が解説されている簡単な本ですが、1項目ずつが小説のようにおもしろさがあります。
そして、学びもあって、素晴らしい。
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