2025/03/04 (更新日:2025/03/04)
マーケティングの最強ツールは知財である
- 模倣から差別化を守れるのは知財だけ!
マーケティングの最強ツールは知財である
著者:杉光一成
出版:2024年7月
長さ:276ページ
出版社:中央経済社
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- こんにちは。さこまです。2024年1月1日から1日1冊のマーケティング書評ブログを始めました。マーケティング歴14年です。ホームページ制作会社を経営してます。
ブログの毎日更新で3ヶ月目に月100万売上、6ヶ月目に1000万円を超えました。
Amazonランキング100位以内のマーケティング本を参考に記事を読んだあなたが実践できて、豊かになる方法を伝えます。
本書は、知財(知的財産)をマーケティング、経営や事業の戦略でどのように活用できるかが書かれている本です。
知財とは、知的財産のことで人の創造による活動で生み出された財産的な価値のある情報や成果のことです。
知財の例として、発明や考案、デザイン、音楽や小説などの著作物、商標商号ロゴマーク、商品名、営業秘密、ノウハウなど。
知財は、有形な財産とことなり、目に見えない無形な財産です。情報は、コピーや少し形を変えて模倣されやすい特徴があります。
知的財産権制度は、発明者や考案者を尊重し、他者の侵害から知的財産を保護することを目的としています。
現代マーケティングの父であるフィリップ・コトラー、ベストセラー作家の三谷宏治氏、元・特許庁長官の小宮義則氏が推薦されている本です。
【このような方におすすめ】
・ブランドや方法をマネされて困っている方
・クリエイティブな仕事をしている方
・いつも業界の先取りをしている方
・会社や自分に知財がないと思っている方
このような方々は、本書をお手にとってみられると、気づきや学びがえられます。
著者は、KIT虎ノ門大学院(金沢工業大学大学院) イノベーションマネジメント研究科の教授。
日本マーケティング学会の理事、日本知財学会の理事のほか、大手外資系コンサルティング会社の顧問も務めてます。公職としては参議院の研究員のほか,特許庁および内閣府・知的財産戦略本部等のさまざまな委員の他,多数の役職を歴任。
フィリップ・コトラー氏の「コトラーのB2Bブランド・マネジメント」や「コトラーのイノベーション・ブランド戦略」の翻訳を担当しており、そのときに知財の話をされて、コトラー氏に「非常に面白い」「マーケティング学者はこれまで知財という分野を無視していた」と関心をよせました。
本書を読むと、知財の大切さを知って、会社の売上が高い状態を維持することができます。
本書の内容
AmazonやGoogleなどは、マーケティング会社として成功しているようにみえて、成功のルーツは発明にあるといったら、信じられるでしょうか。
インターネットが世の中で広まってから、会社や事業、商品の寿命が短くなりました。その理由は、知財がないので模倣されるからです。
たとえば、イノベーションが起こったサービスが産まれたとします。それは、今までにないサービスであるので差別化ができます。しかし、無形資産は他の人に知られれば、簡単にマネされ、みんなが模倣し出すと、そこに差別化がなくなってしまいます。
もし、マネされることがなければ、何年にも渡り、高い売上を維持できていたはずでしょう。自社よりも売り込みのうまい会社は第一人者よりも稼ぎ出すこともあるかもしれません。
そして、陳腐化されたことで新たなイノベーションが起こり、創造した知財はあっとういう間に効果を失います。ここで最も損をしているのは、クリエイターなのです。
このような出来事からクリエイターを守るのが知財です。
「そうはいっても、自社に知財なんて言えるほどの価値ある情報はない」と思われるかもしれませんが、マーケティング中級者以上の方には必ずあります。
第一章では、「勘違いされている知財のイメージ」を教えてくれてます。知財は、関係ないと思う方も多いでしょうが、デザインやブランドも知財になるということです。そして、知財を守らないと競争優位から外れる危険性があるということです。
第二章では、マーケティングとは何か、ドラッカーの「セリングを不要にすること」を実現する最大の要因は知財にあることが解説されてます。
第三章以降、マーケティングの手法から知財の解説などがされてます。
評価
- おすすめ・・・★★★★☆
読みやすさ・・★★★★☆
学び・・・・・★★★★★
「マーケティング中級者以上は、読んでください。」
マーケティングで成果を生み出している方は、気づかないうちにオリジナルのノウハウをつくり出したり、ブランドを構築されています。知財は、その後の売上を守ることができるのでおすすめです。
さすが、知財のプロで知識が豊富で、読みやすくておもしろいです!
日本人に知財の意識を高めるまでに時間がかかりそうですが、会社を守るために読んでおくべき本であり、知財によるマーケティングの攻めの手法もあるので、一読おすすめします。
ページ数は、274ページで値段は3,740円とビジネス書の中では高い方で手に取りづらい方も多いと思いますが、中級者、上級者は簡単に元を取り戻せます。
さいごに
知財を考えるよいきっかけになりました。
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