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• ジェフリー・ムーアの「キャズム」が読めない方におすすめ

ポケット図解 ジェフリー・ムーアの「キャズム理論」がわかる本
著者：中野 明
出版：2008年4月
長さ：112ページ
出版社：秀和システム

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• こんにちは。さこまです。2024年1月1日から１日１冊のマーケティング書評ブログを始めました。マーケティング歴１４年です。ホームページ制作会社を経営してます。
  
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本書は、アメリカのマーケティングコンサルタントであるジェフリー・ムーア氏が提唱する「キャズム理論」の要点をまとめて、図で解説した本です。

キャズム理論とは、新製品や新技術が市場に浸透するときに直面するキャズムという障壁のことです。

たとえば、新商品を市場に出したとして、すぐに受け入れられるわけではありません。インターネットも1995年から2009年あたりまで、「怪しい」「詐欺」「怖い」と言われていました。ただ、そのような時代から率先して使っていた人たちもいます。

新商品が登場してから、人々は段階的に利用していきます。そのプロセスを1991年に「キャズム」のタイトルで出版されました。

本書では、355ページのキャズムを図解を入れて、112ページで解説してます。

【このような方におすすめ】
・キャズムが分厚くて読めない方
・キャズムを読んだけどわからなかった方
・キャズムの要点とノウハウだけ知りたい方
・ビジネスでキャズムの会話についていきたい方

このような方々は、本書をお手にとってみられると、気づきや学びがえられます。

著者は、ノンフィクション作家です。ジェフリー・ムーアだけでなく、ポーター、コトラー、ドラッカーなどの入門書を書かれてます。いずれも、要点がまとめられ、わかりやすい本ばかりです。

本書を読むと、キャズムの大枠を捉えることができて、ビジネスの実践でも、会話でも活用することができるようになります。

本書の内容

初期市場で成功していたのに、主流市場の波に乗れない会社がよくあります。

たとえば、最近のわかりやすいキャズム例でいうとYoutuberです。2018年頃までの初期市場だったYoutubeが2020年の芸能人参入によって、主流市場になりました。初期市場で大活躍していたYoutuberは、なぜか人気がなくなり、新しく出てきたYoutuberに視聴者を取られていきました。

チャンネル登録者100万人を超えたYoutuberでも、１動画あたり3000ほどの再生数まで落ちた方もいます。

このように初期市場で成功していても、キャズムを乗り越えられずに大活躍できるはずだった主流市場で失速する企業は少なくありません。

本書では、キャズム理論やムーア理論など、ジェフリー・ムーア氏が提唱する手法が１時間ほどで読めるようにまとめられており、いずれの問題も解決できるようわかりやすく解説されてます。

• ・キャズムとは（初期市場から主流市場の間にある深い裂け目）
  ・クロッシング・ザ・キャズム戦略とは（キャズムを飛び越える方法）
  ・ムーア理論とは（カテゴリー成熟化のライフサイクル）
  ・イノベーション論とキャズム理論（イノベ開発と開発したイノベの普及）
  ・製品ライフサイクルとは（商品寿命や売れ行きを調査）

評価

本書の素晴らしい点は、著者がキャズムだけでなく、ジェフリー・ムーアの本を読み込まれているということです。

キャズムをベースに多数の名著から必要なノウハウを解説してくれてます。

わかりやすいだけでなく、「キャズム」の本だけにとどまらない著者のハイクオリティな精神に感動します。

さいごに

キャズムの入門書や副読として最適です。本書だけでもビジネス上の会話でキャズムについて語り合うことができます。

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