2025/03/03 (更新日:2025/03/03)

確率思考の戦略論 どうすれば売上は増えるのか

書評, 選書100候補

  • 待望の「確率思考の戦略論」の二作目!

確率思考の戦略論 どうすれば売上は増えるのか
著者:森岡 毅, 今西 聖貴
出版:2025年1月
長さ:ページ
出版社:ダイヤモンド社

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  • こんにちは。さこまです。2024年1月1日から1日1冊のマーケティング書評ブログを始めました。マーケティング歴14年です。ホームページ制作会社を経営してます。

    ブログの毎日更新で3ヶ月目に月100万売上、6ヶ月目に1000万円を超えました。
    Amazonランキング100位以内のマーケティング本を参考に記事を読んだあなたが実践できて、豊かになる方法を伝えます。

「どうしたら、顧客に選ばれるのか?」

結論は、強いコンセプトです。

なぜなら、物があふれる時代、人が何かを決めるときに最も影響を受けるのはコンセプトだからです。

たとえば、スタバは「コーヒーが飲めるカフェ」ではなく、「家でも職場でもない、くつろげる特別な空間(サードプレイス)」を与えることをコンセプトとしてます。

お客様に選ばれるブランドは、強いコンセプトを持っているということです。

そして、ブランドが強くなれば、自然とお客様が集まるようになります。逆にビジネスがうまくいかない理由は、コンセプトのズレに行き着きます。

本書では、顧客に選ばれる確率をコンセプトの力で高める方法が解説されてます。

【このような方におすすめ】
・お客を集めたい方
・フォロワーを集めたい方
・チャンネル登録者数を増やしたい方
・方法論をマネしても成功できない方
・ブランドを強化したい方
・コンセプトが顧客に響かない方

このような方々は、本書をお手にとってみられると、気づきや学びがえられます。

著者の森岡毅氏は、1996年にP&G入社。日本ヴィダルサスーンのブランドマネージャー、P&G世界本社で北米パンテーンのブランドマネージャー、ウエラジャパン副代表などの要職を歴任。2010年にユー・エス・ジェイ入社。USJを数年で再建。

株式会社 刀を設立。「マーケティングとエンターテイメントで日本を元気に!」の大義を掲げ、マーケティングの支援をされて多大な実績を上げられてます。沖縄のテーマパーク「JUNGLIA」の2025年のオープンにも取り組まれてます。

共同著者の今西聖貴氏は、米国シンシナティ大学大学院理学部数学科修士課程修了。P&G入社から日本の市場調査部に就任。P&G世界本社へ転籍。2012年にユー・エス・ジェイ入社。2017年、刀の創業に参画。

本書を読むと、顧客から選ばれる確率を確実に上げることができます。さらに今までにない成長を得られます。

本書の内容

「品質の高い商品を作れば売れる!」

日本企業は、スペックの高い商品をつくることが顧客の求めていることだと信じてました。しかし、現実には後から参入する機能性が少ない商品に負けてます。

わかりやすい例でガラケーとスマホです。ガラケーは、次々と機能を追加されました。当時は、「これ以上、追加できる機能がないのではないか」と思わせるほどです。そんなときにスマホが登場しました。ボタンは、たった4つ。タッチパネルとなってすべての機能がシンプルになったのです。結果、顧客にとってオーバースペックとなったガラケーがなくなり、スマホが世界の主流となりました。

品質の追求という報われない努力をしてしまったのです。素晴らしい品質をつくれば、成功するはずなのに、なぜこのような結果になってしまったのか。

人は製品ではなく、ブランドで選ぶからです。

選ばれるブランドは、強いコンセプトによって生み出されます。コンセプトは、プレファレンス(好感)をあげてくれます。

ブランドが持つ好意度を指標にして測ることができます。そして、好感度によってブランドが選ばれる確率がプレファレンスのMです。ブランドは、プレファレンスをいかに高めるかにかかっているということです。

そして、第二章では「広く浅く売ることよりも狭く深く売る方が効率が良い」という考えを否定した論理が展開されてます。また、市場を狭めるターゲッティングも、それを最初に考えてしまうと本来達成できるもっと上の目標が下がってしまうことを懸念されてます。では、どうやるのか。ターゲッティングをしてよいのは、自社ブランドが選ばれる確率が増えるときだけということです。

本書では、このような卓越したマーケティング能力があるからこそ、気づくことができるレベルの高い本質が解説されてます。

評価

  • おすすめ・・・★★★★★(経営者・マーケッターはまず買って読んでください)
    読みやすさ・・★★★★☆(文章はかなりわかりやすいです。数式の理解が難しいです)
    学び・・・・・★★★★★(上級者やプロでも学びや気づき、感動が多いです)

また、とんでもない良書が生まれました。

好感度、市場観察、ブランド、ターゲッティング、マーケティングとブランド戦略など、バシバシ本質をついてきます。

数学の論理が展開されてますが、理解が難しい場合は読み飛ばしても大丈夫です。

一作目を読んでいない方でも、全然読めますが、一作目と二作目を購入して、両方読んだ方がよいです。

さいごに

森岡毅氏が4年もかけて執筆された本です。

すごすぎて、素晴らしいとしか言いようがありません。

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