2025/07/21 (更新日:2025/07/21)
マイクロトレンド 世の中を動かす1%の人びと
マイクロトレンド 世の中を動かす1%の人びと
著者:マーク J.ペン (著), E.キニー ザレスン (著), 吉田 晋治 (翻訳)
出版:2008年4月
長さ:349ページ
出版社:NHK出版
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- こんにちは。さこまです。2024年1月1日から1日1冊のマーケティング書評ブログを始めました。マーケティング歴14年です。ホームページ制作会社を経営してます。
ブログの毎日更新で3ヶ月目に月100万売上、6ヶ月目に1000万円を超えました。
Amazonランキング100位以内のマーケティング本を参考に記事を読んだあなたが実践できて、豊かになる方法を伝えます。
本書は、マイクロトレンドの解説と当時のマイクロトレンドについてデータを含めて解説された本です。
驚くべきことは、2007年の出版でありながら、独身女性の増加、働く定年退職者、自宅で働く人々、キャリアウーマン(女性同士の格差が拡大)、破産する中流階級(階級の二極化)、プチ整形マニアなど、将来のメガトレンドを当時のマイクロトレンドから的中されていることです。
「マイクロトレンド(Microtrend)」とは、小さな集団やニッチな動きが、将来的に大きな社会変化やビジネスチャンスにつながる兆しのことを指します。
マクロ(大きな流れ)とは対照的に、目立たないけれど、影響力を増している小さな動きです。特定の価値観や行動を持っており、数千〜数万人規模の小集団が生み出す社会的な影響です。
本書では、マイクロトレンドの解説と41のマイクロトレンドから現代のマイクロトレンドを考えるきっかけが得られます。
【このような方におすすめ】
・これから伸びる市場や兆しを先読みしたい方
・ニッチなニーズに応える商品やサービスを企画したい方
・大衆の流行に頼らず、独自の切り口でマーケティングしたい方
・社会変化の背景にある小さな声に敏感になりたい方
・時代の転換点を読み解く思考力を養いたい方
・10年先を見据えたビジネス戦略を立てたい方
このような方々は、本書をお手にとってみられると、気づきや学びがえられます。
著者は、「ワシントンきってのパワフルな人物」(ワシントンポスト紙)と評されてます。
1975年ハーバード在学中に共同設立者として立ち上げたマーケット・リサーチ会社ペン・ショーン&バーランド(PSB)の社長を務め、マイクロソフトなど多くのフォーチュン500企業と、ビル・クリントンやトニー・ブレアをはじめとする25か国の国家元首のアドバイザーを務めた経験があります。ヒラリー・クリントン上院議員の大統領選キャンペーンではチーフアドバイザーを務められました。
本書を読むと、「マイクロトレンドのすごさ」とこれから活用する必要性を知ります。
本書から学んだこと
「選択」が溢れる世の中では、インターネットが個人に情報を最適課化する中でみんなに共通する大きなトレンドが起こりづらくなってます。
そこで活躍するのは、マイクロトレンドです。「40代独身女性の海外移住熱」「高齢者のスニーカーブーム」「子どもがいないカップルのペット市場支出の急増」などのように耳にしたことはあっても、絶対数は少なく市場です。
なぜ、マイクロトレンドがよいのかというと、ニッチ市場の先行獲得する可能性があり、大衆に広まる前の「兆し」であるからです。
彼らは、小さな集団であっても、深い価値観を持っているので、広告や商品に強い共感を持ちやすく、熱狂的なファンは支払額も上がります。
なによりすごいことは、 未来のメガトレンドになる可能性があることです。
マイクロトレンドというと、人口の1%あたりを狙うことです。日本は、人口1億人であるので1%は10万人です。10万人もの人々があなたの話題に注目したり、興味を持ったなら、それだけで一大産業が創り上げられます。
10万人のYoutubeチャンネル登録者数、10万人のフォロワー、10万人のメルマガリスト、いずれでも業界で大きな影響力を持ち、売上は数億から数十億円にのぼるでしょう。
明日の社会の形をつくりあげる目立たない1%は、熱心なファンなら主流の産業を超える可能性もあります。
・原書は、2007年に日本語は2008年に出版されてますが、18年経った今、現代の社会問題と言われていることが、次々と書かれてます。
・このことから、マイクロトレンドは将来のトレンドとなる可能性が高いことがわかります。
・現代の問題をピッタリとらえてる!
・1%の人々が世界を変える!
現代は、今何が起こっているのか。本書では、当時のマイクロトレンドが書いてありますが、それをもとに現代のマイクロトレンドを探してみましょう。
評価
- おすすめ・・・★★★★★(現代の社会問題の的中率がすごい!)
読みやすさ・・★★★★☆
学び・・・・・★★★★☆
本書のすごいところは、伸びつつあるデータをもとに社会問題となるメガトレンドをマイクロトレンドの段階で見定められていたことです。
また、マイクロトレンドをまえおき数ページで解説しておりますが、それだけでマイクロトレンドの全体像がわかり、現代でマイクロトレンドを探すきっかけになります。
本は、データがしっかり掲載されており、文字数が多いですがイメージをわかせるために話題に関連したー雑談も多いです。
Amazon評価が悪いのは、出版された当時に読んだら「それっぽいデータが掲載されて、一部で問題とはなっているけど、ニッチで終わりそうだよね」と思ってしまいます。
しかし、18年が経ち現代の社会問題として度々、ニュースや政治で話題にあがることがマイクロトレンドとして紹介されていることに驚きます。
そして、著者がヒラリー・クリントン氏の大統領選キャンペーンのチーフアドバイザーを務められている理由も今だからわかります。
名言
さいごに
すごい本に出合いました。できれば、マイクロトレンドの見つけ方についての本も出してほしい。
ただ、本書のようにデータから伸びつつあることが人口の1%にあたるかをみるだけなら、すごいコツを教えてくれている本です。
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