2025/06/14 (更新日:2025/06/13)
ニセコ化するニッポン
- 日本中が次のニセコになる。「選択と集中」で利益は集まる時代に
ニセコ化するニッポン
著者:谷頭 和希
出版:2025年1月
長さ:248ページ
出版社:KADOKAWA
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- こんにちは。さこまです。2024年1月1日から1日1冊のマーケティング書評ブログを始めました。マーケティング歴14年です。ホームページ制作会社を経営してます。
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Amazonランキング100位以内のマーケティング本を参考に記事を読んだあなたが実践できて、豊かになる方法を伝えます。
本書は、ニセコ化する日本で生き残るために「選択と集中」の必要性を史上最強にわかりやすく説いた本です。
ニセコ化とは、北海道の国際的スキーリゾート・ニセコに見られることで外国人富裕層や投資家の流入によって地域が高級化・英語化し、地価が高騰する現象です。観光地としての魅力が高まる一方で、地元住民の生活環境や地域文化が圧迫される問題が生じます。ニセコ化は、全国のリゾート地にも広がりつつあり、持続可能な地域づくりが問われています。
現代は、今までの常識や当たり前とされてきた価値観や考え方が根本から大きく変わるきっかけとなってます。
それがニセコです。ニセコを見た人はこう言います。
「日本であって日本でない場所」
「日本が外国化している」
「外国人に2000円の牛丼は高くない」
この現実は、私たちが長年信じてきた「みんなによいサービスを」や「高級は少数」という考え方が通用しない時代に突入していることを示しています。
そして、本書で語られていることはニセコ化は、ニセコに限ったことではなく、日本中で起こりつつあるということです。
【このような方におすすめ】
・自社ブランドを高単価でも「選ばれる存在」にしたい方
・限られた資源で売上を最大化する「選択と集中」を学びたい方
・ニッチ市場で独自のポジションを築きたいマーケッター
・普通の会社でも“ニセコ化”できるかを具体的に知りたい方
・価格競争から抜け出し、価値で勝負する戦略を探している方
・「誰のために世界観を作るか」にシフトしていると感じている方
このような方々は、本書をお手にとってみられると、気づきや学びがえられます。
本書を読むと、会社をニセコ化させるべきかどうか判断がつきやすくなります。
本書から学んだこと
本書は、「ニセコ化する日本」の本質を「選択と集中」で解説した本です。
・そもそもニセコとはどのような場所か
・なぜ日本全体がニセコ化しつつあるのか
・「ニセコ化」とは、観光地や都市がテーマパークのように変化する現象であること
・ニセコ化によって成功している地域や企業の具体例(渋谷、新大久保、スタバ、びっくりドンキー、丸亀製麺など)
・なぜニセコ化が起きたのか、その背景とメカニズム
・今後、ニセコ化できない地域や企業はどうなるのかという未来への警鐘 など
「どこを選び、何に集中するか」が地域、企業、個人の成功に大きな影響を与える重要なテーマです。
ニセコは、外国人富裕層をターゲットに「選択と集中」を徹底し、まるでディズニーのような一貫した世界観の構築に成功しました。その空間は、日本にありながら完全にグローバル基準で設計され、別次元の経済圏を形成しています。
この現象が教えてくれるのは、観光地や都市における「求められる価値」が根本から変わったということです。これこそが、全国に広がりつつあるニセコ化の本質です。
本書では、すでにニセコ化の兆しが見える渋谷や新大久保、さらにはスターバックス、びっくりドンキー、丸亀製麺といった企業の事例も紹介され、成功する場所・ブランドに共通する戦略的思考が明らかになります。
そして問われるのは、「ニセコ化しない場所や企業は、これからどうなるのか?」という未来の選択です。
評価
- おすすめ・・・★★★★★(次のトレンドはニセコ化)
読みやすさ・・★★★★★
学び・・・・・★★★★★(学びが多くておすすめ)
現代は、貧富の差がますます広がる時代です。そんななか、富裕層向けのビジネスは着実に拡大しています。なぜなら、富裕層の人口は年々増加しており、その需要に応える市場も広がっているからです。
本書は、そうした背景のもとで進行する「ニセコ化」に焦点を当て、成功の鍵となる「選択と集中」の考え方を、日本各地の事例を通じて非常にわかりやすく解説しています。そして、「ニセコ化」はニセコだけの話ではなく、日本中で実際に起きている現象であることを本書は見事に証明しています。
本書の優れた点は、大きく2つあります。
1つ目は、ニセコ化の本質である「選択と集中」の戦略を、誰にでも理解できる言葉で伝えていること。
2つ目は、私たちが気づかないうちに、日本全国で同じ現象が起きているという、極めて重要な事実を見出した点です。
今まで見つけることができなかった新たな解決策が見いだせる本となってます。
さいごに
「なぜニセコだけが世界リゾートになったのか 「地方創生」「観光立国」の無残な結末」を読まれてから、本書を読むと理解が深まります。
2冊ともおすすめです。
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