2025/04/26 (更新日:2025/04/26)

キャズム ハイテクをブレイクさせる超マーケティング理論

選書100候補

  • 先駆者が大金を得る前に消えるのはなぜか?

キャズム ハイテクをブレイクさせる超マーケティング理論
著者:ジェフリー ムーア (著), 川又 政治 (翻訳)
出版:2002年1月
長さ:355ページ
出版社:翔泳社

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  • こんにちは。さこまです。2024年1月1日から1日1冊のマーケティング書評ブログを始めました。マーケティング歴14年です。ホームページ制作会社を経営してます。

    ブログの毎日更新で3ヶ月目に月100万売上、6ヶ月目に1000万円を超えました。
    Amazonランキング100位以内のマーケティング本を参考に記事を読んだあなたが実践できて、豊かになる方法を伝えます。

「そういえば、あの人は名前を聞かなくなったね。」

先駆者は、大きな成功をつかみとるといわれます。

しかし、YouTubeがまだ新しい時代や文化を生み出しはじめた頃、最前線で活躍していたYouTuberたちは、やがて表舞台から姿を消していきました。

彼らは、なぜ消えてしまったのでしょうか。

一部の人にウケて、これから大きく広がると思われたそのときに、
キャズムという見えない谷を越えられず、静かに姿を消していったのです。

本書は、超マニアックな人たちに支持されたものが、普通の人たちに大きく広がろうとするときに立ちはだかる「キャズム(溝)」について書かれた本です。

キャズムは、「Crossing the Chasm(1991年)」の翻訳本で日本にも大きな影響を与えました。

キャズムに成功した企業は、財をなし、失敗した企業は大きな損失を抱えて消えていきました。

二つの違いは、流行に乗れずに消えていくか、流行を生み出して時代を創り上げるか、ということです。

本書では、キャズム(溝)を越えるための戦略が紹介されてます。

【このような方におすすめ】
・新しいアイデアを世の中に広げたい方
・商品やサービスを一般市場に広めたい方
・最初のブームで終わらせず、大きな成功を目指したい方
・ニッチ市場から一歩踏み出したい方
・マーケティングの壁を突破したい方
・時代を動かす力を身につけたい方

このような方々は、本書をお手にとってみられると、気づきや学びがえられます。

著者のジェフリー・ムーア氏は、キャズムグループの創設者であり、ハイテク企業向けに市場戦略とマーケティングのコンサルティングを行う第一人者です。

多くのベストセラーを執筆し、『キャズム』をはじめ、『トルネード』『インサイド・ザ・トルネード』など、テクノロジー業界に多大な影響を与えた作品を世に送り出しています。

アメリカを代表するビジネスコンサルタントの一人として、数多くのスタートアップ企業から大企業に至るまで幅広く支援を続けています。

【選書100冊候補】
キャズム ハイテクをブレイクさせる超マーケティング理論

本書を読むと、どうなるか。

本書の内容・学んだこと

キャズム(chasm)とは、新しい製品やサービスが市場に普及する過程で直面する大きな障壁となるマーケティング理論です。

初期市場のイノベーターとアーリーアダプターからメインストリーム市場アーリーマジョリティに移行するときに生じる溝を意味します。

chasm(キャズム)は、日本語に訳すと「深くて大きな裂け目」「谷間」「断絶」という意味があります。

マーケティングでは、この「深い裂け目」に例えて、熱狂的な初期ファンたちと慎重で普通の大多数の人たちの間にある、なかなか超えられない壁を「キャズム」と呼んでいます。

たとえば、Youtuberのキャズムをみてみるとわかりやすいです。

イノベーター層向け(超コアファン向け)

初期のYouTuberたちは、ごく一部のインターネット好き、オタク層に人気でした。(例:ゲーム実況、メイク動画など、当時はニッチでした)

アーリーアダプター層向け(先進的な一般人)

徐々に「YouTuber」という存在そのものが注目され、個性的なコンテンツで話題になりました。(初期ファンが増えているときです)

キャズム(大きな壁)

さらに広い一般層に広がろうとしたとき、「マニアックすぎる」「理解できない」「なにそれ怖い」と、拒絶や無関心にぶつかります。このとき、多くの初期YouTuberが伸び悩み、消えていきます。

「これからは時代が変わる!」という人と「違うんだ!俺のやり方があるから今までのやり方を貫くんだ!」と社内でも分裂したりします。この前者にあたる新しい時代に合わせるために抜けていって自分でYoutubeチャンネルを起こした人が成功していきます。

アーリーマジョリティ層向け(一般層に浸透)

テレビな企画、日常Vlog、ファミリー向け動画など、普通の人が見ても楽しめる形に進化した人たちがYouTuberでブレイクしていきます。 (例:ヒカキン、フィッシャーズ、はじめしゃちょーなど)

YouTubeは、キャズムを越えられたYouTuberだけが生き残りました。

初期ファンだけにウケるスタイルを脱して、一般層にも受け入れられるコンテンツを作り上げた人たちが、今も第一線で活躍されてます。

評価

  • おすすめ・・・★★★★☆(必読書だけど少しレベル高い)
    読みやすさ・・★★★★☆(読みやすいけど、まえおきが多い)
    学び・・・・・★★★★★(すごい学びになるから読むべき!)

「キャズム」という言葉や意味を知っていても、本書はさらに知っておくべき知識がたくさん書かれた本です。

まず、経営者やマーケッターの必読書です。

新事業で新しい市場を開拓するなら、まず読んでおいて間違えないです。

名言

  • キャズムを超えるにあたってもっと大切なのは、この時期に全社一丸となることだ。キャズムを超えるのにマーケティングの達人はいらない P8

さいごに

一生、手元に残しておきたい本として、選書1000選にさせていただきました。

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