2025/04/13 (更新日:2025/04/13)
リコール学の法則
- リコール(返品)→改善の発見→商品の改善→新商品 ver.2.0
リコール学の法則
著者:内崎 巌, 畑村 洋太郎
出版:2008年1月
長さ:237ページ
出版社:文藝春秋
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- こんにちは。さこまです。2024年1月1日から1日1冊のマーケティング書評ブログを始めました。マーケティング歴14年です。ホームページ制作会社を経営してます。
ブログの毎日更新で3ヶ月目に月100万売上、6ヶ月目に1000万円を超えました。
Amazonランキング100位以内のマーケティング本を参考に記事を読んだあなたが実践できて、豊かになる方法を伝えます。
本書は、「起こるべくして起きた必然的な要因」をみつけて、改善するための本です。
リコールとは、市場に出回った製品やサービスに欠陥や問題が見つかった場合に、それを回収・修理・交換することです。
たとえば、自動車でブレーキに不具合があり、メーカーがリコールを発表し、無償で修理を行う。家電製品が発火して、メーカーが自主回収と返金を行う。食品の賞味期限の誤表示、異物混入で販売中止や回収を行うことです。
リコールは、消費者の安全を確保するとともに、製品不備による失敗を企業の責任ある対応によって、信頼回復や企業イメージを維持することを目的としてます。
商品は、トラブル、不具合、事故、製品の不備が起こります。求められていることは、会社が市場から信頼を維持するために、その後の対応です。
何十年、何百年と続く会社は誠実な対応をしてます。なぜなら、失敗の背景には同じタイプの間違えが隠れているので、二度と繰り返さないためにも発見するべきことだからです。
本書では、リコールの失敗と成長の本質が解説されてます。
【このような方におすすめ】
・失敗が怖くて、新しい挑戦を避けてしまう方
・品質を高めるヒントを探している方
・誠実な対応が信頼を生むと信じる方
・ものづくりの視点を深めたいと願う方
・ミスから学ぶ力を育てたい方
・失敗を希望に変えたいと感じている方
このような方々は、本書をお手にとってみられると、気づきや学びがえられます。
本書を読むと、リピート率を上げる本質がみえてきます。
本書の内容
リコールは、悪ではありません。なぜなら、商品の製造とリリースをすれば、必ず起こってしまう現象です。
そのため、やるべきは下記のようなサイクルでリコールによって、商品の品質改善をすることです。
- 設計→製作→市場投入→リコール →設計→製作→市場投入→リコール・・・サイクルを繰り返す
リコールは、事件に発展するため社会的に悪いイメージがありますが、本当の悪は「リコール隠し」にあります。
従来の日本では、失敗を隠ぺいしやすい傾向にあり、大きな事件に発展することもありました。
しかし、リコールをしっかり行っていた会社はより高い品質の商品をつくることができ、企業の誠実な対応から高評価を得ることに成功しました。
リコールをしないということは、企業が発展するうえで知っておくべき重要なことを見落とすことになってしまうのです。
リコール学とは、商品やサービスに潜在的に潜んでいる危険や問題を素早く察知して、安全レベルを上げた品質の高い商品を開発するための学問です。
学んだこと
- ・リコールでは、目先の利益ではなく、長期的な信頼や利益をみる
評価
- おすすめ・・・★★★★☆
読みやすさ・・★★★★☆
学び・・・・・★★★★☆
業務上でリコールをやるべき重要性がわかります。
商品開発者や営業には、リコール学は学ぶべき重要な学問です。
さいごに
東大名誉教授が書いたリコール学は、詳しくてとても勉強になる!