2025/03/30 (更新日:2025/03/30)

競争優位を実現するファイブ・ウェイ・ポジショニング戦略

名著, 書評, 用語

  • 磨くのは、ひとつだけ。市場を支配するための戦略論

競争優位を実現するファイブ・ウェイ・ポジショニング戦略
著者:フレッド・クロフォード (著), ライアン・マシューズ (著), 星野 佳路 (監修), 長澤 あかね (翻訳), & 1 その他
出版:2013年10月
長さ:372ページ
出版社:イースト・プレス

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  • こんにちは。さこまです。2024年1月1日から1日1冊のマーケティング書評ブログを始めました。マーケティング歴14年です。ホームページ制作会社を経営してます。

    ブログの毎日更新で3ヶ月目に月100万売上、6ヶ月目に1000万円を超えました。
    Amazonランキング100位以内のマーケティング本を参考に記事を読んだあなたが実践できて、豊かになる方法を伝えます。

本書は、限られた経営資源のなかで、顧客が最も評価するひとつの要素を徹底的に磨き上げ、持続可能な競争優位を築くための本です。

どんなに想いを込めて商品やサービスをつくっても、市場での「違い」が見えなければ、それはすぐに埋もれてしまいます。

価格競争に巻き込まれ、価値の伝わらないようになってしまいます。

そんな苦しみを味わったすべての企業にこそ、知ってほしい戦略があります。

それが、「ファイブ・ウェイ・ポジショニング戦略」です。

本書は、世界のトップ企業が実践し、星野リゾートの星野佳路氏が“経営の教科書”とまで語った名著です。

マーケティングの神様・フィリップ・コトラーも推薦しており、今なお世界中で読み継がれているこの戦略は、「選択と集中」によって限られた経営資源のなかから、自社ならではの強みを最大化する方法を明示してくれます。

5つの視点:価格・サービス・アクセス・経験価値・商品。

このどれかで市場を支配できるレベルにまで磨き上げ、もうひとつで明確な差別化を図る!

そして残る3つは、顧客の期待を裏切らない“業界水準”で維持する!そう、すべてで勝とうとせず、本質で勝負するということ。

顧客が最も評価する要素に集中し、その分野で世界に通用する存在になるのです。

【このような方におすすめ】
・サービスの違いが伝わらず、価格競争に悩んでいる方
・「全部やる経営」から脱却し、選択と集中で成果を出したい方
・自社の強みが曖昧で、どこを磨けばいいかわからない方
・限られたリソースのなかで、持続可能な差別化を実現したい方
・マーケティング戦略に迷い、手応えのない打ち手を繰り返している方
・世界に通用する企業を本気で目指している経営者・事業責任者の方

このような方々は、本書をお手にとってみられると、気づきや学びがえられます。

著者は、フレッド・クロフォード氏(Fred Crawford)は、経営コンサルティングをされている国際的大企業であるキャップ・ジェミニ・アーンスト&ヤングの取締役副社長です。

ライアン・マシューズ氏(Ryan Mathews)は、未来学者であり著述家です。講演者、コンサルタントとして国際的に人気な方でコカ・コーラ、ユニリーバ、ゼネラルモーターズ、P&Gなど、さまざまな世界企業へのコンサルティング・サービスをされてます。

本書を読むと、あなたの会社で「何をやらないか」を明確にし、戦略の本質をみつけるための指針となるでしょう。

本書の内容

「ファイブ・ウェイ・ポジショニング」は、限られた経営資源のなかで、自社がどこで市場を支配するかを明確にする戦略です。

すべての分野で優位に立つのではなく、1つの要素で市場を支配できるレベルにまで高め、1つで明確に差別化し、残りの3つは“最低限求められる業界基準”を保つ。この“選択と集中”こそが、持続可能な競争力を築く鍵とされています。

▶ 5つの経営要素 × 3つのレベル
経営要素 説明
① 価格 公正で納得感のある価格、一貫した価格戦略
② サービス 顧客との接点、対応力、心遣い
③ アクセス 手に入りやすさ、利便性(物理・デジタル)
④ 経験価値 顧客が感じる“この会社だから”の体験や記憶
⑤ 商品 品質・独自性・品揃えなど、提供するモノそのもの

各要素は3段階のレベルで評価されます。

レベル 意味
レベルⅠ(業界水準) 顧客が最低限求める基準を満たしている状態
レベルⅡ(差別化) 他社と比較して明確な違いがある状態
レベルⅢ(市場支配) 顧客から圧倒的に選ばれ、世界に通用するレベルにまで達している状態
「選択と集中」

ファイブ・ウェイ・ポジショニングの核心は、どの領域で市場を支配し、どの領域で差別化を図るかを明確にし、他の領域では業界水準を確実に保つということです。

成功例:星野リゾート
  • 経験価値 → レベルⅢ(市場支配)
    アクセス → レベルⅡ(差別化)
    価格・サービス・商品 → レベルⅠ(業界水準)

このように、最も評価される領域に資源を集中させることで、無理なく独自のポジションを確立しています。

まとめると!

ファイブ・ウェイ・ポジショニングは、企業の強みを一点突破で世界レベルに引き上げつつ、残る要素を業界標準に整えることで、バランスの取れた持続可能な差別化を実現する戦略です。

成功している企業の多くは、ターゲットとなる顧客が最も高く評価している要素に磨きをかけ、他社では得られない価値を提供しています。

そのうえで、「自社らしさをどこで最大化するか」を見極め、リソースの集中とメリハリをつけているのです。

このフレームワークは、限られた経営資源でも企業の個性を活かしながら、長期的な競争優位を築くための強力な羅針盤になります。

評価

  • おすすめ・・・★★★★★(戦略も理論もケーススタディも経営のヒントが得られる!)
    読みやすさ・・★★★★★
    学び・・・・・★★★★★(学びしかない!)

市場で「どう違いを出すか」は、すべての経営者にとって避けては通れない問いです。

本書『競争優位を実現するファイブ・ウェイ・ポジショニング戦略』は、その問いに対し、“何をやるべきか、そして何をやらないか”を明確に教えてくれます。

特に印象的なのは、5つの視点を軸に自社を見つめ直すアプローチと、大手企業のリアルなケーススタディ。自社にとって磨くべき要素がどこにあるのか、自然と見えてきます。

正直にいえば、まえがきと第一章はやや抽象的で、読む手が止まりそうになります。

ですが、監修の星野佳路氏も語るように、第二章まで読めば世界が一気に開けます。「うちはここに力を入れるべきなんだ」と、腹落ちする瞬間が必ずあります。

ひとことで言えば、“経営の軸がぶれていると感じたら、迷わず読むべき本”。読みやすさと実用性のバランスも抜群なのでおすすめします。

さいごに

星野リゾートの星野氏が強くおすすめする理由がわかります。

良書を超えて、名著です!

本書を書くのにも、何十年の経験と何年にもわかる執筆活動でできたのではないかと思う素晴らしい本です。

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