2024/09/25 (更新日:2024/10/09)

80対20の法則を覆すロングテールの法則

悪書, 書評

  • 世界の法則に反した悪書(著者の会社は存在せず)

80対20の法則を覆すロングテールの法則
著者:菅谷 義博
出版:2006年2月
長さ:207ページ
出版社:東洋経済新報社

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  • こんにちは。さこまです。2024年1月1日から1日1冊のマーケティング書評ブログを始めました。マーケティング歴14年です。ホームページ制作会社を経営してます。

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    Amazonランキング100位以内のマーケティング本を参考に記事を読んだあなたが実践できて、豊かになる方法を伝えます。

本書は、2割の顧客で8割を売り上げるのではなく、8割の顧客で2割の優良顧客を超える売り上げを得る法則を書いている本です。

それは、80対20の法則の逆説をとなえており、従来のマーケティング理論をくつがえす話です。

ロングテール(長いしっぽ)のように長く細く売れる商品で事業を発展させる戦略です。

すでに、ここで論理に矛盾が生じていることがおわかりいただけたでしょうか。

著者の会社は、ネット検索でみつけることができませんでした。ただ、著者を紹介するサイトが多数あり、その中から著者の会社URLを発見しました。クリックすると、個人のアフィリエイトサイトとなってました。

また、著者のFacebookにも「以前にの職場」に著者の会社名があったため、倒産または売却、退任による会社存続のいずれかと思いますが、会社URLがアフィリサイトになっていることから、倒産か売却のいずれかと予測します。

本書から、間違った方法を取れば、生き残ることができないというよい教訓が得られる。

本書の内容

インターネットでは、2004年に米国で話題になった「ロングテールの法則」が取り上げられてます。

ただ、著者が提唱することは2割の売上となる8割を対象に積極的な商品販売をするということ。いい換えるなら、「逆パレートの法則」です。

ここから私の意見による反論を書きます。

著者の意見と私の反論

8割の顧客を切り捨てるのはニッチ商品を売らないこと

→パレートの80対20の法則で80の切り捨てはメジャーを取ってニッチを切り捨てるという理論が展開されている。

売れているから必ずしもメジャーであるわけではないです。ニッチでもメジャーを超える売上となり、20に入ります。

リアルで売れない商品をネットで売れば売れる

→リアルで売れなければネットで売っても売れない。

顧客は絞り込まない方がよい

→絞り込まないと売れない。

評価

「ロングテール」と「パレートの法則」の理解は間違っていないように思います。

しかし、二つがかけ合わさると間違った論理が展開されます。パレートの法則は、必ずしも20対80の数字ではないということ。小さい労力で大きな成果を得るということがパレートの法則の真意です。

80で大きな売上を建てようとするなら、それが20となっており、みえない80が産まれていることに気づいていないということ。

ロングテールは、数量は少ないけど、売れている商品がロングテールです。ロングテール商品が売れだしたら、ロングテールではないのです。

ネット創世記の流行り

ネットのマーケティングが始まった当初は、本書のように「リアルで売れないならネットで売れ!」「対象を絞るな!」といったノウハウが広がりました。

しかし、実際にはリアルで売れないものはネットでも売れないし、絞った方が爆発的に売れてます。

悪書である理由

流行り文句でつくられた本というイメージですが、理論が破綻していることに加えて、現代のマーケティング本とはまったく逆の理論であり、うまくいかない方法がうまくいくように紹介されていることです。

当時、逆説をとなえた方が人々の注目を浴びることができました。ただ、現代でも語り継がれる良書はタイトルで逆説を唱え、中身で王道が解説されます。

しかし、本書は中身で逆説のノウハウを唱えており、論理の破綻とうまくいかない方法を伝えるという悪行をしていることから、悪書としました。

自己啓発書では、ギャグのような個性的というか間違っているというか、著者の状況によるうまくいく方法が紹介されますが、マーケティングではそのようなことがほとんどありませんでした。

しかし、本書はその時代でいわれていた文句を安易に書いてしまったのではないかと思います。

さいごに

「著者のプロフィールにある会社が残っているのか?」が重要だと思い調べたところ、オフィシャルサイトURLは、アフィリエイトサイトになってました。

結論

世界の法則に反すると生き残れない。

さいごのさいごに

初の「悪書」タグつけました。

ただ、すべてが悪いわけではなく、8割に着目した点は斬新だと思います。そういった顧客をないがしろにしたくないという著者のやさしさも伝わります。

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