2024/06/04 (更新日:2024/06/04)

コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則

書評, 良書

  • 「コトラーのマーケティング」をシリーズ化させた伝説の1冊目

コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則
著者:フィリップ・コトラー (著), ヘルマワン・カルタジャヤ (著), イワン・セティアワン (著), 恩藏 直人 (監訳), 藤井 清美 (翻訳)
出版:2010年9月
長さ:288ページ
出版社:朝日新聞出版

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  • こんにちは。さこまです。2024年1月1日から1日1冊のマーケティング書評ブログを始めました。マーケティング歴14年です。ホームページ制作会社を経営してます。

    ブログの毎日更新で3ヶ月目に月100万売上、6ヶ月目に1000万円を超えました。
    Amazonランキング100位以内のマーケティング本を参考に記事を読んだあなたが実践できて、豊かになる方法を伝えます。

本書は、ノースウェスタン大学のケロッグ経営大学院で特別教授であり、「近代マーケティングの父」と呼ばれたフィリップ・コトラー氏が提唱するコトラーのマーケティング3.0の本です。

コトラー氏は、本書でマーケティングが3段階の進化を遂げたことを提唱してます。

  • マーケティング1.0:製品中心
    マーケティング2.0:消費者志向
    マーケティング3.0:価値主導

コトラー氏は「コトラーのマーケティング1.0」と「コトラーのマーケティング2.0」の本は出しておらず、「コトラーのマーケティング3.0」から始まりました。

発売当初、本書の内容はみんなが驚くほど画期的であったため、ネットマーケティングをしている人で本書を知らない人がいないほどでした。

会社の社長から「読んだほうがよい」といわれ、ネットでも本書をすすめる記事であふれ、異業種交流会に行っても、マーケッターは、「コトラーのマーケティング3.0」の話しをするほどでした。

日本とアメリカでマーケティングを専門としている人は、フィリップ・コトラー氏を知らない人はいない。そう言いたいほどに著者の本は、昔から日本語に翻訳されて出版されておりました。

【このような方におすすめ】
・すべてのマーケッター
・マーケティングの歴史を知りたい方
・マーケティングに詳しくなりたい方
・ノウハウが混同してなにが正しいかわからない方

このような方々は、本書をお手にとってみられると、気づきや学びがえられます。

たとえば、「お客様は神様」という言葉は人によっては「今では古い」といわれたり「自社ではやっている」という方がいたり「会社の理念による」という方もいます。誰が正しいのでしょうか?

ノウハウの正しさは、マーケティングの歴史が答えを導き出します。

本書を読み、自社で持つノウハウが正しいのか歴史から学びましょう。

本書の内容

コトラー氏は、マーケティングが3段階で進化を遂げたことを提唱してます。

  • マーケティング1.0:製品中心
    マーケティング2.0:消費者志向
    マーケティング3.0:価値主導

マーケティング1.0の製品中心は、ものをつくれば売れた時代です。たとえば、昔は1つの町に八百屋が1件しかありませんでした。夕方になると近くに住む人たちは八百屋に殺到します。だいこんやねぎなど、誰でも野菜が買えるわけではありません。早いもの勝ちです。遅ければ商品がないことはあたりまえです。

工業時代で商品を売ることが目的でした。多数の消費者に対して、1事業者しかなかったため、販売者に主導権がありました。

マーケティング2.0の消費者志向は、商品が余るようになり消費者が中心になった時代です。自社や商品よりもお客様の意向に合わせます。この時代に「お客様は神様」という言葉が生まれ、それは正しいマーケティングでした。

商品を売るためには、業界でどこに位置するのかポジショニングを取り、ライバルとの差別化で商品を売った時代です。

マーケティング3.0:価値主導は、ものは溢れ、豊かな時代となったため、顧客は商品の購入を事業者で選ぶようになりました。世界の発展のような社会的なミッションやビジョンに共感して商品を売るようになったのです。

顧客はお客様からパートナーに変わり、商品を通して精神の充足を求めて商品を購入します。

時代背景

当時は、ネットをつかう人は少なく、人々の口コミやチラシ、テレビやラジオからの情報が最も影響力のあった時代です。

それからウィンドウズ95が売れ、一家に一台のパソコンが置かれるようになり、みんながパソコンを利用し始め、Youtube、Twitter、facebook、Wikipediaなど Google検索エンジンから情報の収集や共有が行われ始めたときに本書が発売されました。

Google検索エンジンの検索候補や企業名の検索1ページ目に悪評がたつような情報があれば、ホワイトSEOで対策が行われるほど、情報のシェアの影響力は強かったのです。

企業の商品やサービスは、企業がコマーシャルでコントロールできなくなり始めた頃に価値主導によるミッションの共感や協働が提唱されたため、読者の心を打ちました。

学び

本書では、1950年から10年単位で流行ったマーケティングが年号順に掲載されてます。

時代背景と流行ったマーケティングの種類を照らし合わせると、現代でなにが正しいマーケティングなのか予測がつきやすくなるのでそこはおすすめです。

それとマーケティング3.0は、協働マーケティング、文化マーケティング、スピリチュアル・マーケティングの3つが融合したものになります。本書からそれぞれの意味と「マーケティング3.0の10原則」はご参考になります。

さいごに

2011年に本書を購入して読んだことが懐かしいです。本書は、「コトラーマーケティング」シリーズの一作目です。

本書の大ヒットで4.0、5.0、6.0と続いています。マーケティングをされている方は「3.0は昔の話だから」と思わずにマーケティングの歴史が学べる素晴らしい本でありますので、必読書と思って読まれることをおすすめします。

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