2024/05/12 (更新日:2024/05/12)
リ・ポジショニング戦略
- 激しくなる競争の中で変化し、経済危機を乗り越える本
リ・ポジショニング戦略
著者:ジャック トラウト (著), スティーブ リブキン (著), 宮脇 貴栄 (翻訳)
出版:2010年7月
長さ:222ページ
出版社:翔泳社
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- こんにちは。さこまです。2024年1月1日から1日1冊のマーケティング書評ブログを始めました。マーケティング歴14年です。ホームページ制作会社を経営してます。
ブログの毎日更新で3ヶ月目に月100万売上、6ヶ月目に1000万円を超えました。
Amazonランキング100位以内のマーケティング本を参考に記事を読んだあなたが実践できて、豊かになる方法を伝えます。
本書は、良書でもあるポジショニング戦略の続編です。ポジショニング戦略で足りなかった急速に進化する時代に合わせて本書である「リ・ポジショニング戦略」が書かれました。
本書のキーワードは、競争と変化と危機です。
- ・商品が増え競争が激しくなった
・ライバルが増え急速に進化する技術
・不況による経済危機
これらの問題が社会的に解決される兆しはありません。追い打ちをかけるように、競合が増えたことで新規の獲得コストはリピーターの5倍といわれています。顧客離れを取り返すことは並大抵ではありません。そこで我々は、ポジショニングをしつづけて、差別化を行わざるおえなくなってます。
【このような方におすすめ】
・ポジショニング大ファンの方
・ポジショニングで行き詰まっている方
・うまくライバルとの差別化ができない方
・価格競争をしている方
・業界1位になれていない方
このような方々は、本書をお手にとってみられると、気づきや学びがえられます。
著者は、ポジショニング(旧版・新版)、無敵のマーケティング最強の戦略、シンプルパワーの経営など、数々のベストセラーを生み出したアメリカの一流マーケッターです。
本書を読むと、どうやって、競争の激しい時代にポジショニングをして業界1位を獲得するのか?を学ぶことができます。
本書の内容
ポジショニングとリ・ポジショニングを解説しておきます。
- ポジショニングとは、潜在顧客の脳の中にあるあなた自身のイメージを、ほかと差別化することだ。P9引用
リ・ポジショニングとは、あなたがあなた自身やライバルに対して抱いている認識を少しずつ改めていくことだ。P9引用
リ・ポジショニングの本来のコンセプトは、競合他社をけなして自社のよいところを売り込むことである。P31引用
競合他社をリ・ポジショニングするということは、結局は業界リーダーの強みの中に弱みを見つけて、そこを攻撃することになる。P34引用
ここで重要なことは、業界リーダーの弱みをみつけることではなく、業界リーダーの強みの中にある弱みをみつけるということです。
弱みは見て見ぬふりをされかねませんが、強みの中にある弱みは痛みをともなうため軽視できないのです。
リ・ポジショニングからみる日本の反省
競争と変化と危機の観点からリ・ポジショニングをせずに衰退したわかりやすい例は日本です。本書では、日本であるとは書いてませんでしたが、企業が大きくなるにつれて、ポジショニングを取り直さなかった結果、どうなるのかが書かれています。それがまさに今の日本を表してました。
著者は、時代が変わっているのに、ポジショニングを取り直さない企業が潰れていくさまをみて本書の執筆にいたったのではないかと考えてます。
一度、成功した企業は、ポジションをなかなか変えようとしません。日本はものづくりで成功しました。それから、ネットは後進国となり、50代から70代は冒険というリスクを取るよりも「変えない」ことを選びました。
その結果、本書に書かれているリ・ポジショニングを取らなかった企業例のとおりになりました。
人数だけが増え、リスクを抱え、衰退しているのにポジションを取り直さず、利権がはびこり、古いメンバーは新しいことをせずに存続を維持しようとする。企業が大きくなりすぎることのリスクです。
本書の意図
リ・ポジショニングの意図は、「自分自身やライバルに抱く認識を改めてポジショニングを継続してやり続ける」ことです。
本書は、ポジショニングを出版された2010年の時代に合わせて書いた枝葉のような本で根幹となるポジショニングの現代版ノウハウ本となってます。
良い点では、ポジショニングでどうやるのかがみえます。悪い点では、ノウハウが古いことです。現在はライバルを蹴落とす戦略よりも共感やシェアの時代に変わっていることです。
ただ、時代が変わっているのに、それに対応した変化がうまくできていない会社には必読書といえます。
- 大きさは変化の敵だ。P79引用
さいごに
ポジショニングをしつづけるたいせつさが学べます。
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