2024/01/11 (更新日:2024/01/15)
マンガで読む「ロングセラー商品」誕生物語|藤井 龍二
- 新商品の開発やマーケティングで困ったとき、ロングセラーを生み出した先人はなにをしたのか?
>>【Amazon】マンガで読む「ロングセラー商品」誕生物語(完全保存版)|著 藤井 龍二
ロングセラー商品が誕生するストーリーをマンガで解説した本です。主に主人公である開発者が困っている人々を助けるために商品を開発し、数々の困難を乗り越え、ロングセラーとなっていく過程が書かれています。
ストーリーでは、模倣した類似品の出現、震災や第二次世界大戦で工場の全焼、従業員の全員解雇など、開発者は壮絶な経験をします。それらをどうやって乗り越えていくのか、要点がまとめられたマンガです。
「マンガで読むロングセラー商品」では、19のストーリーが掲載されてます。
- もし、あなたが商品開発やマーケティングで苦労しているなら、同じ問題をクリアしてきた先人のストーリーをご覧になられてはどうでしょうか。
目次(「BOOK」データベースより)からもわかるように現代でも生き残る名だたる企業が紹介されています。
・カップヌードル
・コカ・コーラ
・江崎グリコの「ポッキーチョコレート」
・ロッテガム
・キリンラガービール
・ブルドックソース
・キューピーマヨネーズ
・ニチバンの「セロテープ」
・ミツカンの「味ぽん」
・カゴメの「トマトケチャップ」
・カルピス
・ヤクルト
・森永製菓の「森永ミルクキャラメル」
・味の素
・不二家の「ミルキー」
・桃屋の「江戸むらさき」
・UCC上島珈琲の「缶コーヒー」
・エスビーカレー
・ホンダの「スーパーカブ」
それでは、本書の解説に入っていきます。
マンガで読む「ロングセラー商品」誕生物語(完全保存版)
商品開発の勇気を与えてくれるマンガ
とにかく主人公は諦めない!主人公である開発者が商品開発からロングセラーになるまで、数々の問題に向き合い解決していきます。
・イメージする商品が出来上がらない(カップヌードル)
・日本の経済的不況(ロッテガム)
・関東大震災で工場全焼(ブルドックソース)
・太平洋戦争で卵と油が手に入らず製造中止・戦火で工場全焼(キューピーマヨネーズ)
・原材料にヘビが使われてるというデマが流れ、類似品で売上ダウン(味の素)
我々が抱えているような問題から、想像を超えた問題を解決してきたわけです。山高ければ、谷深しとはこのことです。
ロングセラーは人助けから生まれた
マンガでは、主人公が困っている人々をみて、「助けてあげたい」という気持ちから商品をひらめき開発に乗り出します。数々の困難を超えられるのは、誰よりも清く正しいビジョンを持っているからかもしれません。
マンガがとてもわかりやすい
「マンガで読むロングセラー商品」は、全ページがマンガです。また、ギャグマンガっぽく書かれて、読み手を飽きさせないようにされてます。1冊は、30分から1時間ほどで読めるので、気分転換にも使えます。
ロングセラー商品開発に必要な能力
- ・ひらめき
・知らせる
・諦めない
では、本書から学んだことを3つにまとめて解説します。
ひらめき
困っている人をみつけて、助けてあげるために商品をひらめくときもあれば、何気ない流行やミスから生まれたりします。
・ブルドックソースは日本でブルドックが流行っておりソースは英国発祥だったから
・コーラはレストランで水と割っていたが間違えてソーダで出したところ人気となる
・キューピーマヨネーズは品質もよく、価格も安くしたため、後発企業は太刀打ちできなかった
・ヤクルトは乳酸菌の鮮度を届けるために家庭に直接販売したことがヤクルトレディの発祥となった
・ミルキーは練乳から飴をつくり、母の母乳の連想からママの味のキャッチコピーとなった
ひらめきは、降ってくるようなイメージがありますが、本書からは目の前にヒントがあるといった印象が強かったです。
知らせる
ストーリーでは「困っている人を助ける素晴らしい商品をつくる」ことと「知らせる」というマーケティングを実用されていました。開発商品が売れないとき、車による宣伝や販売で認知度をあげて人気となったケースが多かったです。
「売れないなら店で待っていてもダメだ!宣伝だ!」
「手に取ってもらえるようにこちらから売りに行こう!」
「売上と同じ価格で販売に費用をかけるんだ!」
「知らせる」には、マーケティングの本質があります。
諦めない
開発者は、数々困難を抱えたことは解説しました。材料不足、戦争、震災、資金不足、商品の欠点といった問題が起ころうとも解決に導きます。
- それを世に広めるためになにがあっても諦めない。
もしかしたら、商品開発に最も必要な能力は諦めない力かもしれません。
最後に
当たり前のようにコンビニやスーパーにあるロングセラー商品の見方が変わります。発明者への感謝が止まりません。
そして、著者のすごいところは、出版から10年経った今でも本書で紹介されたすべての商品が生き残っているということです。著者の先見の明が素晴らしい。
「マンガで読む「ロングセラー商品」誕生物語」は、2,3、4があるので注文しました。マンガなので読みやすくて面白かったです。挫折したときに支えられる本です。
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