2024/01/07 (更新日:2024/04/14)
売上を、減らそう|中村朱美(佰食屋)
- 100食以上を売らないし、それ以上は働かない。決めた時間で最大限の成果をあげて、自分の好きなことに時間を使うための仕組み化の本です。
>>【Amazon】売上を、減らそう。たどりついたのは業績至上主義からの解放|著 中村朱美(佰食屋)
佰食屋の「売上を減らそう」は、1日100食限定のステーキ丼を売るマーケティングの本と思い購入しました。中身は、幅広いカテゴリーを網羅してます。
マーケティングから始まり、経営、マネジメント、効率化、人材育成、接客、人間関係、求人、ワークライフバランス、飲食業界のことを1日限定100食を売ることをベースに解説されてます。
たとえば、1日限定100食にするとこのようなメリットがあります。
・100食限定なのでスタッフは早く帰れる
・スタッフはパートタイムで働きやすい
・1日3時間半のランチ経営で光熱費が抑えられる
・夜の経営がないので残業がない
・100食分の仕入れでフードロスが起こらない
・仕入れた新鮮なお肉を提供できる
・毎日同じことを繰り返すので身体が覚えるなど
「売上を上げる」という仕事をする人たちがみな追い求めていることを、あえてやめてみた本です。どうやって、1日限定100食で経営ができているかというと、徹底的な仕組み化が整っているからだと思います。
- 1日100食限定のマーケティング本と見せかけて!
ワークライフバランスの本とみせかけて!
徹底された仕組み化の本!
「売上を減らそう」は、このような方におすすめ
・労働しまくって疲れている方
・売上至上主義に疑問を持った方
・ワークライフバランスをしたい方
・短い労働時間で経営をしたい方
・従業員が辞めていってしまう方
佰食屋の特徴
高い商品力
佰食屋と普通の飲食店の原価率の違いです。
佰通常:50%
飲食店飲食店:30~40%
売上の半分は、原価にかかるほどよいものを顧客に提供しようとされてます。それが高い商品力となってます。原価率を40%にして、広告費を10%かける選択もあります。経営が苦しいときも50%を維持されたのです。
ワークライフバランス
1日100食を売ること、スタッフは来てくれた方が満足するサービスをするというシンプルな目標を達成すればよい経営スタイルであるため、短い時間に決まった労働で済むようになってます。スタッフ思いの経営をされてます。
一般の会社は、売上至上主義で業務が増えれば、残業をさせられ、有給も取りづらい環境が出来上がってます。「売上を減らそう」を読んでいるとき、人を雇ったときに「人として扱っていますか?」という声が聞こえてくるようです。
仕組み化
1日100食限定でワークライフバランスができるのは、徹底された仕組み化がされているからです。本書からは、都度アクシデントや失敗が起こり、それを克服していく過程で仕組み化が完成したようにみえます。
ただ、著者の語彙力や経営のまとまりから、そうとう優秀な方であるため、サービス時間の削減やスタッフに穴があったとき対応できるよう多く雇うことは危険が伴います。
原価率で50%で人件費で30%であり、地位で高い信頼で経営できる商品力があってのことです。普通の会社がワークライフバランスの部分だけ導入すると、仕組みのない状態になるため、とても危険だと見てます。
さいごにいくつか
本は、とても面白くてスラスラページが進みます。気づけば1章が終わって70ページが終わっていたという感じです。260ページほどありますが、70ページごとに「あ、もうここまで来たか!」というぐらいスラスラ読めます。
経営で苦しいときに顧客に支えられ、夫に支えられ、著者の人思いだから支えられたのだと伝わります。
経営が苦しくても原価率や料理のクオリティを下げませんでした。商品力に妥協しなかったことがV字回復のきっかけになったことは素晴らしい成功例。1章で100食が完売できるようになるまでの苦難が壮絶。臨場感があって、他人事に思えない。
さいごのさいごに
良い会社に良いスタッフが集まるから「良いスタッフはどこかにいないものか?」と言っている経営者はご自身の会社が「自分の会社は、良い会社なのか?」を自問自答した方がよいといったことがかかれています。クリティカルヒットで経営者には耳の痛い話です。笑
私も含め、良い会社をつくるところから始めます。
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